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私のおくに自慢

留学生講師による母国のおくに自慢です。

ネパール留学生講師 ギミル・ハリ・パラサド先生
ネパールに住む生きた女神クマリ  ネパールは100以上の民族で構成され、さまざまな宗教や言語が共存する多民族国家である。ネパール社会では、宗教・民族に関わらず、女性の存在に対する尊敬を表しているのは歴史的である。それは、地域の神様が女性であったり、国王が女性だったりしている。今日においても、大統領が女性であり、女性の存在は、男性より高いのである。ここでは、ネパール社会に存在する女性の神様「生き女神」であるクマリ(Kumari)について述べる。
 クマリとは、カトマンズ盆地に古くから住むネワール族の少女たちから選ばれ、初潮を迎えるまでの数年間を「生き神」として過ごすことである。その他、国内各地の村や町にも多数存在するクマリはローカル・クマリと呼ばれる。クマリは、絶大な力を持ち、幸運をもたらすとされており、多くの人々からの信仰を集め、日常では、人々の病気の治療、願望を叶える祈願をする。
 ネパールの学校教育では、クマリのみならず、全ての女性が神様の存在であり、女性には、尊敬をすべきであると教えている。
モンゴル留学生講師 ガンゾリグ・ロブサンジャムツ先生
モンゴル屈指の絶景テレルジ国立公園  私の母国モンゴルの首都ウランバートル市から東に車で1時間ほど走ると雄大な自然が待ち受けている(違う方角へ走っても一緒だが)。そこにはテレルジ国立公園がある。ここで、果てしなく続く大地に大蛇のように流れるのがトール川だ。市民の貴重な水資源である。北方にそびえ立つ鋭い形をした山脈は岩でできているため木はほとんどない。
 モンゴル人はもちろん、外国の観光客でも一度訪れるだけでハマるこの公園の見どころは数えきれない。シャワー、トイレ完備のゲルに泊まり、乗馬、乗ラクダ?から鷲使い遊牧民のワシを腕に乗せることも体験できる。美味な伝統料理に合うのが馬乳酒だ(飲み過ぎにはご注意を)。
 そして、見渡す限り続く夜の星空は満点をつけても足りないくらい。手を伸ばせば天の河を掴めそうに感じ、少し目を凝らせば火星をも肉眼で見ることができる。この空の下、絨毯のような芝生の上で、仰向けに寝転がり、透き通った空気を胸いっぱい吸う。一度は行ってみないと人生損します。
ウズベキスタン留学生講師 スルタンホジャエワ・グザル先生
おいしいパンでおもてなし 寛大な人々の国ウズベキスタン  私のおくに自慢は主食である「パン」です。私の出身地のタシケントは「パンの都市」と呼ばれています。パンはウズベク語で「ノーン」と言い、手でちぎって、みんなと一緒に食べる食べ物です。ウズベキスタン人はいつもお互いを家に誘ったり、訪問したりします。その時も、お土産で持っていくものもノーンです。食事を出すときにお客さんに最初にオファーするものもノーンです。
 実は、私たちの自慢・名物であるノーンはウズベキスタンの人のおもてなしの心と寛大さもよく表します。歴史的な例でいうと、第二次世界大戦中に40万ぐらいの子供が旧ソ連の国ウズベキスタンで避難されました。その時、鍛冶屋のシャマフムードブの家族は、さまざまな国籍の15人の子供を養子にして世話をしたことが、まだ忘れられていません。戦争中にどんなに大変であっても数多くのこどもを養子した家族が多かったです。その後、たくさんの孤児が、養子になり、新しい家族として迎えられました。その時からウズベキスタンは130以上の民族が住んでいる多民族国になってきました。
 このように、タシケントは「パンの都市」、ウズベキスタンは「お客さんが好きな寛大な人々の国」だと呼ばれています。
タイ留学生講師 リアンモーラー・ピンジャーウィー先生
特別な意味を持つ花輪「プアンマーライ」  タイの文化を紹介してもらうと言われて、心に花輪がパッと思い浮かびました。なぜなら、タイでは、花輪と言えば、普通のお花より特別な深い意味があります。
 花輪は、父の日、母の日、先生の日とともに目上の人を敬う際に、よく使用されています。その方を尊敬の気持ちを込めたものとして、広く使用されているタイの伝統的なものです。一般的にジャスミンとバラが多く選択されていますが、それ以外に頻繫に使用されている他のお花もあります。
 タイ人にとって、お花は良い香りするもので、神に捧げるものの一つです。タイでは、様々な宗教がありますが、仏教の人は、神に捧げる時に最も尊敬の念を示すために、木の上半分にあるきれいで香りの良いお花しか選びません。また、仏教のある言い伝えでは、美しく香りの良いお花を神に捧げると、来世はきれいなお花のようにきれいな人に生まれると言われています。
 そして、学校の授業で、母の日の前週に花輪を作る活動が行われます。子供たちは花輪作りを体験する機会があるのです。一つずつの部分が出来上がるためには、夢中力が不可欠です。専用の針に花材を刺す時に、偶にお花ではなく指に刺してしまい、ちくちく痛かったのですが、子供のころの素晴らしい思い出になりました。それによって、花輪の上手な方を見るたびに、タイの文化をお守りしていただいていることに、タイ人の私たちはより多く感謝の気持ちを持つようになりました。そのため、花輪は、私の国、タイの自慢のものの一つです。
カメルーン留学生講師 セウド・ディモ・マーリズ・ヴァネッサ先生
250民族!「ミニアフリカ」であるカメルーン  カメルーンは中央アフリカの大西洋沿岸に位置し、面積は日本の約1.3倍です。公用語は、フランス語と英語でナイジェリアやチャドなど、6か国と国境を接しています。  「アフリカの縮図」としばしば呼ばれているのですが、それはなぜでしょうか。カメルーンは地理的にも文化的にも多様性があるからです。
 南から北へと森林や熱帯雨林気候、サバナ気候、砂漠気候もあり、アフリカ大陸の主要な気候帯・特色を代表する多様な景観を有する。全体的に言うと、赤道に近いが湿気が少なく日本ほど熱くないです。
 また、2,500万人以上の人口を抱えるカメルーンは、世界で最も言語的に多様な国の一つです。日本人との交流会でよく「カメルーンの文化や主食は何ですか」と聞かれますが、答えにくいです。それは、約250民族がいて、民族それぞれに文化(伝統、衣、食)やことば(民族言語)が違うからです。三大民族はバントゥス、セミバントゥス、スーダンです。
 カメルーンはアフリカの魅力がぎゅっ!と詰まった素晴らしい国です。